解説:
変形性膝関節症の治療に関する設問である。
1:大腿四頭筋の低周波通電を行うは、変形性膝関節症では大腿四頭筋萎縮が必発で起こることから、緊張性を緩和し、循環をよくするためにも重要である。
2:膝関節部のホットパックを行うは、膝関節はしばしば炎症により関節水腫等を来すことから、炎症がある病態ではホットパックは適切とはいえない。しかし、関節水腫がなく軽度の運動動作時痛程度であればホットパックが有効であることもある。したがって、3と比較すれば明らかに3が不適切であるが、あまり適切とはいえないと思われる。
3:階段昇降運動を指示するは、階段昇降運動の特に下りは膝関節に大きな負荷をかけることから、かえって症状の増悪をみる危険性があり、適切ではない。
4:ハムストリングスのマッサージを行うは、しばしば関節周囲の筋緊張が起こることから、ハムストリングおよび大腿四頭筋のマッサージは症状の緩和に有効である。