解説:
「1:指顆軽擦法」は、術手を患部に密着させ、同一の圧で一定速度で同じ方向に「なで」、「さする」手技を行うものである。作用としては弱い軽擦法は知覚神経の刺激による反射作用を起こし、爽快な感覚を起こさせる。強い軽擦法の場合は循環系の流通をよくし、新陳代謝を盛んにする。
「2:ろとう(櫓漕)揉捏法」は、母指と四指あるいは手根部と四指の間に施術部位を挟んで、船の櫓を漕ぐように行う手技で、極めて弱い刺激で腹部や腰背部を施術するときに用いるものである。小児の仙骨部に用いるのは不適である。
「3:手掌圧迫法」は、圧を漸増、漸減するものであるが、圧がある頂点に達したらそれを減圧する方法であり、神経痛等の痛みを鎮め、痙攣を抑えるえる等の抑制作用を期待するものである。軽度であれば、小児でも用いることができる。
「4:指頭叩打法」は、身体の表面を術者の手指ですばやくリズミカルに打ち、叩く方法である。神経の興奮性を高め、血行をよくし、機能を亢進させる作用を期待するものである。