解説:
肩関節の2ndポジションでの設問である。
肩関節が内旗すると、後方組織が伸長し牽引され、制限因子となってブレーキをかける。
外旋筋である3:小円筋、棘下筋に障害があると、牽引痛が出ることが考えられる。
外旋運動に関節可動域制限が認められる場合は、内旋筋である2:肩甲下筋、4:大円筋、大胸筋などの短縮・障害が考えられる。
よって、2と4は誤りである。
1:三角筋は内旋筋・外旋筋でもあるが、肩の上部組織であるので、外転位の2ndポジションでは伸長が少なく制限因子としては弱くなる。よって、1は適切ではない。
小円筋は肩の下方組織であるので、1stポジション(肩の下垂位)ではあまり伸長されず内旋時の制限因子としては弱いが、腕が上がっている2ndポジション(肩関節外転90度)・3rdポジション(肩関節屈曲90度)では伸長されるので制限因子となる。また後方組織であるので、小円筋が罹患筋である場合には、2ndポジションよりも3rdポジションのほうがより伸長され症状は強くなる。よって、正答は3である。