東洋医学臨床論(2:鍼灸版)(全542問)
絞扼部への治療穴として照海穴が最も適切なのはどれか(22回)
解答:3
- 1.腓腹神経絞扼神経障害
- 2.ギヨン管症候群
- 3.足根管症候群
- 4.モートン病
解説:
照海で絞扼される神経を問う設問である。
- 1:腓腹筋絞扼神経障害は下腿1/3くらいのところで皮膚面に出てくることから、ここが絞扼部位となる。経穴では光明、陽輔、懸鍾に相当する。
- 2:ギヨン管症候群は、手関節掌側の豆状骨橈側のギヨン管(尺骨神経管)が絞扼部位であり、神門が関連することから誤り。
- 3:足根管症候群は、足根管が内果後下方で屈筋支帯と足根骨(踵骨、距骨)に囲まれたトンネル構造部を指し、照海が最も近いことから、これが答えである。神経は脛骨神経である。
- 4:モートン病は、脛骨神経の分枝である底側趾神経が第3、第4足趾間で深横中足靭帯部で圧迫されて起こるものであり、関連する経穴は存在していない。