解説:
1:先天性股関節脱臼は、出生時から大腿骨頭が関節包をつけたまま寛骨臼外に脱臼しているものであり、女児に多く、開排制限、大腿内側の皮膚溝の非対称、寛骨臼の空虚、患側下肢の短縮、歩行時の大転子高位、患側骨盤幅の拡大、殿部の扁平化および跛行などがみられる。
2:関節リウマチ(RA)は、多発性の関節炎であり、20~60代の女性に多い。両側あるいはいくつかの関節に炎症が起こってくるが、膝関節、手関節、指関節のPIP関節(近位指節間関節)やMP関節(中手指節関節)などに初発しやすく、関節包は肥厚し、進行すると関節は破壊され、変形する。
3:変形性膝関節症は、膝関節の軟骨の破壊と骨の増殖が起こり、次第に関節が形態的変化(変形)を起こす疾患であり、成人の半数以上にみられ、女性、特に肥満女性に多い。一般に運動開始時痛、運動痛、運動制限、変形、関節液貯留による腫脹等がみられる。
4:痛風は、プリン体の代謝異常により尿酸が体内に異常に蓄積し、主として足の母指の中足指節関節に好発する急性関節炎が起こって、局所の発赤、腫脹、発作性の激痛を生ずるものであり、男性に多い。