解説:
1:精巣上体は精巣の上部に付着し、精巣と同じく陰嚢に納まる。内部は細い管の集合体で、精子を貯蔵し受精能の獲得にかかわる。また、精路の始まりであり、境目なく精管に移行する。
2:精管は鼠径管を通り、鼠径靭帯の上方を通って腹腔に至る。大腿輪は大腿管の入り口に当たり、鼠径靭帯の下方で大腿静脈の内側に位置する。
3:骨盤下部にある会陰は、前方の尿生殖三角(恥骨結合と左右の坐骨結節を結ぶ三角)と後方の肛門三角(左右の坐骨結節と尾骨の先端を結ぶ三角)に分けられる。このうち尿生殖三角は尿生殖隔膜(深会陰横筋と尿道括約筋でできる)と骨盤隔膜(肛門挙筋と尾骨筋からなる)の2つの隔膜によって覆われる。尿道球腺は尿生殖隔膜に位置する。
4:射精管は精管の終端部を指す。精嚢腺と合流した後に前立腺を貫き、前立腺内部を走行する尿道に開く。尿道海綿体の前端は亀頭を形成する。一方、後端は丸く膨らみ、尿道球を形成する。