解説:
1:細菌性食中毒の原因菌は、「感染型」ではサルモネラ菌腸炎ビブリオ、カンピロバクター、ウェルシュ菌、病原大腸菌などがあり、細菌が産生した毒素によって感染する「毒素型」ではブドウ球菌、ボツリヌス菌などがある。また、胃腸炎型と神経麻痺型に分けられるが、サルモネラ菌食中毒は胃腸炎型であって胃腸炎症状が強く現れる。発熱、水様性下痢、血便が強く、腹痛、悪心嘔吐などもみられる。
2:ボツリヌス菌食中毒は、菌が産生した毒素によって中枢神経が障害される毒素型の食中毒であり、神経麻痺型を呈する。全身倦怠、脱力、頭痛、めまいおよび神経症状がみられ、時に悪心や下痢がみられる。球麻痺症状は延髄、橋などの脳神経運動核およびその末梢の神経の障害による症状であり、眼筋麻痺による複視、対光反射消失、散瞳および呼吸障害など種々の麻痺症状を示す。発熱はない。
3:腸炎ビブリオ食中毒は、胃腸炎症状が強く、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、発熱がみられる。
4:カンピロバクターも胃腸炎症状が強く、腹痛、下痢、発熱がみられる。