解説:
障害は機能障害、能力低下、社会的不利の3階層に分けられる。
機能障害は疾患から直接(1次レベル)生じた精神的、身体的または解剖学的構造や機能の欠損あるいは異常。
能力低下は人間として(2次レベル)正常な生活範囲における活動を行う能力が機能障害によって制限または欠乏していること。
社会的不利は機能障害や能力低下により個人にもたらされた不利で、年齢、性、社会文化的要素(3次レベル)によって決まる。
たとえば、脳卒中による右片麻痺が起こった例に障害分類をあてはめると、脳卒中は疾患であり、この結果、右上下肢の麻痒が生じ手足が動かないという障害は解剖学的レベルの所見であるから機能障害。
それにより食事がとれないとか、歩けないということは人間の生活レベルの問題なので能力低下。
さらに、能力の低下によって職業活動ができなくなったその障害は社会的レベルのものであるから社会的不利にあてはまる。