解説:
1:骨間筋および虫様筋などの内在筋を働かせた時にはMP関節は屈曲し、IP関節が伸展する。これを手内在筋優位(intrinsicplus)肢位と呼ぶ。
逆に内在筋が麻痺した状態でMP関節が過伸展し、IP関節が屈曲位を呈するのを、手内在筋劣位(intrinsicminus)肢位と呼ぶ。
2:槌指は、末節骨に付着する伸筋腱の断裂もしくは伸筋腱付着部の骨折によりDP関節の伸展が不可能となる。突き指でよく見かける。
3:ボタン穴変形は、MP関節の背屈、PIP関節の掌屈、DIP関節の過伸展が特徴である。指伸筋の中央索の断裂により、骨内筋、虫様筋の腱が手掌の方向にずれて、PIP関節の屈曲に作用する。
4:スワンネック変形はMP関節屈曲、PIP関節過伸展、DIP関節屈曲が特徴である。スワン(白鳥)の頸に似た変形である。中央索の過緊張による。ボタン穴変形、スワンネック変形ともに関節リウマチに特徴的である。