次の文で示す患者の病態に対し、施術対象となる罹患神経はどれか（１１回）

解説：

「嚥下時に舌根部から下顎にかけての放散痛と、唾液分泌の亢進を伴う」という症状は、舌咽神経痛の特徴である。したがって、3：舌咽神経が答えである。なお、発生頻度は三叉神経痛の約1/100程度と少ない｡

各選択肢の解説は以下の通り。

• 1「三叉神経」：顔面部の知覚､舌の前1/3の知覚､咀嚼筋の運動､唾液分泌はなし。
• 2「顔面神経」：運動神経が主であり（味覚と唾液分泌には関連)、顔面の痙攣や麻痺と関連。
• 3「舌咽神経」：舌と咽頭を支配する知覚（舌の後ろ寺)連動分泌神経(耳下腺)｡
• 4「舌下神経」：同側のすべての舌筋、オトガイ舌骨筋、甲状舌骨筋を支配し、一側性の麻痺では患側の運動麻痺と萎縮、両側性では舌の全萎縮、言語障害、咀嚼、嚥下障害を来す。