解説:
急性腎不全では、腎機能が急速に低下して機能不全に陥り、体液の恒常性が維持できなくなるために、急速な3:代謝性アシドーシス、および高尿素血症、電解質異常、尿毒症症状などをきたす。
1:急性糸球体腎炎は連鎖球繭の感染に続発し、扁桃炎、咽頭炎などの1~2週間後に発症することが多く、主症状として高血圧、浮腫、蛋白尿、血尿などを生ずる。低血圧ではない。
2:ネフローゼ症候群は、糸球体腎炎、アミロイドーシス、膠原病、その他の原因疾患により糸球体基底膜の透過亢進が一次的異常として起こり、蛋白尿、低蛋白血症、浮腫、およびコレステロールの貯留による高脂血症などを生ずる。高コレステロール血症であるので低コレステロール血症は誤りである。蛋白尿、低蛋白血症、浮腫を主症状とするが、高血圧は出現しない。
4:慢性腎不全では、カリウムは尿細管での排泄障害により血中に増加し、高リン血症を呈するので、低リン血症ではない。また、糸球体濾過の減少により血中尿素窒素、尿酸、クレアチン、クレアチニン、アンモニアなどが高値を示す。