解説:
呼吸機能検査は以下の機能を評価する。
- 肺胞における空気の出入り(=換気)
- 肺毛細血管の血液の流れ(血液)
- 肺胞と肺毛細血管の間のガス交換(拡散)
閉塞性換気障害(3:COPD)の場合、1秒率の低下(空気を勢いよく吐き出せず、時間がかかる状態)が起こる。
一方で、4:間質性肺炎は拘束性換気障害に該当する。
肺の間質(肺の空気が入る部分である肺胞を除いた部分で、主に肺を支える役割を担っている)を中心に炎症をきたし、肺活量や肺拡散能検査を用いる。
換気障害は、拘束性・閉塞性・混合性に分類される。
拘束性障害は「肺・胸郭が広がりにくいため吸気しづらく、気道閉塞はないため呼気はスムーズに行うことが出来る」という特徴を持つ。
閉塞性障害は「肺・胸郭は正常に広がるため吸気はスムーズに行うことが出来るが、気道閉塞があるため、ゆっくりでないと呼気しづらい」という特徴がある。
その他の選択肢は以下の通り。
- 「1:肺塞栓」は、手術後や長期臥床、長時間のフライト後の起立・歩行時に好発し、血栓が肺動脈を閉塞して肺循環障害をきたす。
- 「2:慢性膿胸」は、胸腔内に膿性の胸水が貯留した状態である。