解剖学(2:鍼灸版)(全322問)
横隔膜について正しいのはどれか(30回)
解答:2
- 1.呼気筋である
- 2.頸神経に支配される
- 3.起始部は腱中心である
- 4.迷走神経は大動脈裂孔を通る
解説:
横隔膜は「2:頸神経に支配される」が正解。
その他の選択肢は以下の通り。
- 1:横隔膜は吸気筋である(ちなみに「外肋間筋=吸気筋」「内肋間筋=呼気筋」なので整理しておこう)。
- 3:腱中心は停止部である。起始部は「腰椎部:第1-4腰椎の椎体前面、第12肋骨先端」「肋骨部:第7-12肋軟骨の内面」「胸骨部:剣状突起よりの小さい筋束」。
- 4:横隔膜にある大動脈裂孔は、第12胸椎の椎体の前で、腰椎部の左脚と右脚の間にあり、下行大動脈と交感神経叢(大・小内臓神経など)および胸管が通る。迷走神経は、食道とともに「食道裂孔」を通る。
~補足~
横隔膜には以下の3裂孔が生じる。
- 大動脈裂孔:第12胸椎の高さ。「下降大動脈・動脈周囲交換神経叢・奇静脈・胸管」などが通る。
- 食道裂孔 :第10胸椎の高さ。「食道・左右の迷走神経」が通る。
- 大静脈裂孔:第8胸椎の高さ。 「下大静脈」が通る。