解説:
咽頭と連絡するのは、中耳である。
中耳は鼓膜の内側にある空間で、鼓室と耳官からなる。
鼓室には耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)があり、鼓膜の振動を内耳に伝える働きをしている。鼓室の内圧が変化すると鼓膜の振動に変化が生じる。
このときに鼓室の内圧と外気圧の調整を行うのが耳管である。
耳管は鼓室の前壁(耳管鼓室口)から前下方に走り、咽頭(鼻部)の耳管咽頭口に開口する。
1:前庭、3:蝸牛、4:半規管は内耳にある。
- 前庭(卵形嚢・球形嚢:身体の直線加速度の受容器)と半規管(回転加速度の受容器)は身体の位置変化・運動による重力の変化に対する感覚器である。
- 蝸牛は前庭の前下方にあって、カタツムリの殻に似た形状をもつ円錐状の部である。外耳・中耳からの音の振動を感受し、聴覚にかかわる器官である。
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