解説:
難経六十九難の治療法則で、肝虚証の治療穴に関する設問である。
肝虚証は、腎経(水)、肝経(木)の二経が虚したときに肝虚証と診断され、六十九難の「虚すればその母を補せ」により、母の経(腎水)の母(水)の穴である陰谷と子の経(肝木)の母(水)の穴である曲泉を取穴するものである。
したがって、答えは1:曲泉である。
2:大敦は木経の木穴であり、心虚証の治療穴である。
3:太衝は木経の土穴であり、誤り。
4:中封は木経の金穴であり、誤りである。
なお、脾虚症は心経と脾経の虚証を表し、心経の火穴(脾に対して母となる)と脾経の火穴が治療穴となる。肺虚症は脾経と肺経の虚を表し、脾経(肺に対して母の経)の土穴(肺に対して母となる)と肺経の土穴が治療穴である。
腎虚証では、肺経の金穴と腎経の金穴が治療穴である。