解説:
1:糖尿病は膵臓のランゲルハンス島で作られて放出されるインスリンの不足によって過血糖状態になり、血糖値上昇が起こる疾患である。一次性と二次性があり、一次性のものには、インスリン依存型の1型(若年型)とインスリン非依存型の2型(成人型)がある。2型は肥満の成人に多く、遺伝を基礎とし、肥満や運動不足、ストレス等が発病因子となって発病する。1型は遺伝、免疫異常、ウイルス感染等が発病因子となる。ウイルス感染は2型ではない。
2:膵臓の細胞に対する自己抗体がみられるのは1型糖尿病であり、膵島B細胞に対する自己免疫が出現し、膵島B細胞がTリンパ球によって破壊されて発症する。1型糖尿病では抗膵島細胞抗体が検出される。
3:2型は遺伝的素因との関係が強いので、家族に糖尿病を有する率が高い。
4:2型は年齢を問わないが、割合は中高年に多く、また肥満者に多い。l型糖尿病は若年者に多いが、肥満者に多いということはない。