解説:
「3:胆石症」では右季肋・側胸部痛を生じ、また、右肩放散痛がみられることもある。左肩は誤りである。
その他の選択肢は以下の通り。
- 「1:十二指腸潰瘍」や胃潰瘍では心窩部痛を生ずる。十二指腸潰瘍では空腹時に痛み、胃潰瘍では食後1~2時間後に痛むことが多い。
- 「2:急性虫垂炎」では右下腹部痛(右腸骨窩部痛:回盲部痛)を生ずる。はじめに心窩部痛を生じて、次第に右下腹部へ移行することが多い。
- 「4:汎発性腹膜炎」では、腹膜刺激症状である炎症巣の部位の腹壁を指で圧迫してから不意に離すと、瞬間的にその部位の疼痛が増大する反跳痛や、指で押すと腹直筋が強く収縮して硬直する筋性防御、および腹部に力を入れなくても腹直筋が収縮して硬く板状になる筋硬直などが出現する。反跳痛は、ブルンベルグ(Blunberg)徴候ともいわれる。