解説:
1:大腿骨骨幹部骨折は直達牽引を行うので、この組合せは正しい。
直達牽引は、上腕骨、大腿骨などの長管骨の骨折や脊椎、脊髄損傷、側弯症などに行われる。
2:腰椎椎間板ヘルニアでは、腰部退行性疾患、腰部神経根障害、腰髄障害、腰部外傷などを適応とする腰椎牽引療法が行われる。
スピードトラック牽引は介達牽引の一種であり、トラックバンドを皮膚に当て、その上に弾性包帯を巻いて、摩擦力によって牽引を行うものであり、大腿骨頚部骨折などで行われる。
3:大腿骨頚部骨折では、2で述べたようにスピードトラック牽引が適応となる。骨盤牽引は、椎間板ヘルニア、変形性腰椎症、急性・慢性腰痛などで行われる。大腿骨頚部骨折は適応ではない。
4:頚椎牽引は、頚椎退行性疾患、頚部神経根障害、頚髄障害、頚部外傷、頚肩腕部不定愁訴などで行われる。筋性斜頚は適応ではない。