解説:
1:視神経炎は視神経のどこかに炎症が起こったものであり、視神経乳頭に炎症が起こった視神経乳頭炎と、それよりも後方に起こった球後性視神経炎がある。多発性硬化症は視神経炎の原因となる。多発性硬化症は、脱髄疾患(髄鞘の障害)の1つで、小さな脱髄病巣が脳.脊髄に散在性に存在しており、錐体路症状、小脳症状、視力障害、感覚障害、膀胱直腸障害等を呈する。視力障害は視神経炎による。
2:ビタミンB1の欠乏では、進行性の多発性神経炎が起こって、四肢の疼痛、知覚障害、運動麻痺、筋萎縮などを生じる脚気が起こる。膝蓋腱反射は減弱をきたす。また、視神経炎も起こる。視神経炎の治療にビタミンB1、ビタミンB16の投与も行われる。
3:高脂血症は、血中に脂肪成分のコレステロール、遊離脂肪酸、リン脂質、トリグリセリド(中性脂肪)のいずれかが増加している状態である。視神経炎の原因にはならない。
4:アルコール中毒、鉛中毒、喫煙などで起こることもある。