下記で、最もみられる所見はどれか(１５回)

解説：

1：手掌紅斑は、皮膚血管が拡張して手のひらに赤い斑点状のものがみえるもので、肝硬変、慢性肝炎などでみられる。

2：ばち指とは、指先がふくらみ、爪甲もふくらんで大きくなって、太鼓のばちのような形状を呈している状態であり、肺癌で多くみられ、その他に肺結核や肺膿瘍、気管支拡張症などの慢性肺疾患および先天性心疾患、チアノーゼ性心疾患、肝硬変などでみられることがある。

3：本症例は「月経血量が増え、労作時に切れするようになった」ということから、出血や月経過多によって鉄分が過剰に喪失することにより鉄分の欠乏が生じて起こる鉄欠乏性貧血が考えられる。鉄欠乏性貧血では、爪に縦に亀裂が入って扁平となるスプーン状爪あるいはさじ状爪とよばれる形状を呈する爪の変形がみられる。

4：クモ状血管腫は、皮間血管が拡張して顔面（頬、額、鼻先端など）や胸部に赤い斑点状のものが見えるもので、肝硬変、慢性肝炎などでみられる