次の文で示す患者の病証に対し、八脈交会穴の配穴に基づき、手関節筋傍の経穴に刺鍼した。もう一か所の刺鍼部として最も適切なのはどれか（２９回）

解説：

症例から陰維脈病証が考えられる。

八脈交会穴は、八総穴、または八宗穴ともいい、奇穴治療に用いられる。

督脈、陽蹻脈、陽維脈、帯脈、任脈、陰蹻脈、陰維脈、衝脈の奇形八脈は二経を一組で治療し、主従があり、どちらを主とするかで8通りの証がある。

陰維脈は衝脈とセットにし、上肢・下肢の経穴を合わせて行う。

陰維脈の宗穴は内関、衝脈の宗穴は公孫であり、問題文に手関節筋傍の経穴とあるのは内関、もう一方の公孫の部位は第1中足骨底内側の遠位陥凹部なので正解は1となる。

その他の選択肢は以下の通り。

• 2：照海で陰蹻脈の宗穴。
• 3：足臨泣で帯脈の宗穴。
• 4：申脈で陽蹻脈の宗血。