解説:
腹痛について、食滞では脹痛で実証であり、食滞胃脘は腹部膨満、悪心、食欲不振などがみられる。滞が動けば楽になるので、嘔吐、または排便すると症状は軽減する。よって「1:食滞一排便すると軽くなる」が正答である。
- 2:血瘀では、刺痛で痛みの部位は固定し、実なので拒按である。冷えで悪化する。
- 3:陽虚は脾胃虚寒、脾陽虚などがあり、冷えに労倦が重なり、胃腸の陽が損なわれたもので、冷えや疲れで悪化する。胃脘部に隠痛があり、温めると楽になる。虚証であるので喜按である。空腹時は脾陽がさらに虚すため、空腹で悪化し食後は軽減する。
- 4:気滞は実であり、拒按である。肝気犯胃では胃脘部の脹痛がみられ、曖気や失気で気滞が動くため症状は一時的に軽減する。ストレスで悪化し、肝鬱気滞ではイライラし、慢性的腹部膨満がみられ、脇腹へも症状が広がり、胸脇苦満となる。