次の文で示す症例について､下記の問いに答えよ（２８回）

解説：

ヘルニアでSLR陽性であることから、下位腰神経根に関する病変で、症状が下肢後面、足底にあるのでS1の障害が考えられる。脛骨神経部位で屈筋支配であり、足関節底屈、つま先立ちする力が減弱する。よって正答は「3：足関節底屈力の減弱」である。

L5-S1ヘルニアでは1のアキレス腱反射は減弱する。

4の触覚鈍麻は、L5領域である。第4趾、第5趾から足底にかけてがS1領域となる。

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下位腰椎椎間板ヘルニアでは神経学的所見としてSLRが有用だが、ケンプ徴候も陽性となる場合が多い。ケンプ徴候は椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄、腰部椎間関節性腰痛などで出現し、他の検査との組合せにより疾患の絞り込みを行う。

本設問では、L5/S1椎間板ヘルニアの症状が進むと足関節底屈力、足趾底屈力が減弱するので3が正答であるが､2のケンプ徴候陽性も正答となり得る。