東洋医学臨床論(2:鍼灸版)(全542問)
腹証とその局所への治療穴との組合せで誤っているのはどれか(16回)
解答:4
- 1.心下痞鞭(硬)―巨闕
- 2.胸脇苦満―期門
- 3.腹皮拘急―天枢
- 4.小腹不仁―下脘
解説:
腹証で示す病証と経穴との関連を問う設問である。
- 「1:心下痞」あるいは心下痞硬といった心下部の異常は「心」と関連する腹証である。巨闕は、心の募穴であり、関連がある。
- 「2:胸脇苦満」は肝の異常と関連する腹証であり、期門は肝の募穴であることから、関連がある。
- 「3:腹皮拘急」とは腹直筋が固く緊張するものであるが、陽明経(胃、大腸)の異常と関連する腹証であり、天枢が大腸の募穴であることから、関連がある。
- 「4:小腹不仁」は下腹部の軟弱および知覚鈍麻などの腹証を指すが、腎の異常を示唆する腹証である。下院は腎とは関連が薄いことから、適切ではない。