次の文で示す症例について、身体診察でみられる可能性が最も高いのはどれか（２７回）

解説：

1：ドロップアームサインは肩腱板断裂または炎症の検査で、肩腱板断裂で大半を占める棘上筋腱断裂では肩外転筋力低下を認める。

2：ルーステストは胸郭出口症候群の神経症状誘発テストで、両肩関節を90度外転外旋、肘関節90度屈曲位に保持し、3分間手指の屈伸運動をさせるものである。患側上肢にしびれや痛みが生じて、続けることができないと陽性である。

3：肩甲上腕リズムは、肩関節外転時30度以上では肩甲上腕関節と肩甲骨は2対1の割合で連動して動くことで、90度外転の際は肩甲上腕関節は60度、肩甲胸郭関節は30度の運動となる。肩関節周囲炎では上肢挙上動作時に肩甲骨の上方回旋が代償的に大きくなるため、肩甲上腕リズムは正常とはならない。

4：エンドフィールは、関節を他動的に動かしたとき、可動域の妓後に感じる最終域感である。正常なエンドフィールと、痛みや関節可動域制限がある場合の異常なエンドフィールに分けられる。異常なエンドフィールは、通常では制限されない角度で生じ、疼痛や運動制限が生じるため正常なものよりも強く感じられる。よって正答は4となる。