解説:
多毛症とは、アンドロゲンの分泌過剰、もしくはアンドロゲン標的細胞の機能亢進による体毛増加と考えられている。
1:クッシング症候群では、副腎アンドロゲンの分泌過剰により多毛となる。
2:ターナー症候群は性染色体の異常であり、性腺発育不全、翼状頚、外反肘、低身長を主徴とする。
3:甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモンの欠乏による新陳代謝の低下から徐脈、皮膚乾燥、筋力低下、体重増加などの症状に加えて、頭髪の脱毛や眉毛の外1/3の脱落などがみられる。
4:クラインフェルター症候群はX染色体が過剰となる性染色体異常により、長身、狭い肩幅、なで肩、女性化乳房、小陰茎、小精巣(小睾丸)などがみられる。いずれも多毛はみられない。
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