東洋医学概論(2:鍼灸版)(全293問) 次の文で示す患者の病証で適切なのはどれか(23回) 「16歳の男子。試験前になると食欲不振、腹部膨満感が起こる。腹鳴や腹痛を伴う下痢を頻発する。」 脾胃の湿熱 肝腎の陰虚 脾腎の陽虚 肝脾の不調 前の問題 次の問題 解答:4 1.脾胃の湿熱 2.肝腎の陰虚 3.脾腎の陽虚 4.肝脾の不調 解説: 臓腑病証に関する症例形式の設問である。 「食欲不振、腹部膨満感」は脾胃の気機失調を示している。「試験前になると」というのは、精神的な緊張がきっかけになっており、心や肝への影響が考えられる。「腹鳴や腹痛を伴う下痢を頻発する」のは、気機の阻滞による症状で、実証である。 1:「脾胃の湿熱」は、腹部の構え、口苦、臭いの強い下痢などの湿熱症状がないため、誤り。 2:「肝腎の陰虚」は便秘のほうが起こりやすく、口渇や足腰のだるさなどの症状もないため、誤り。 3:「脾腎の陽虚」は腹痛や下痢がみられるものの虚証であり、精神的な緊張は関連せず、手足の冷えや畏寒などの陽虚症状もないため、誤り。 4:「肝脾の不調」は肝の疏泄が失調して脾胃の運化機能に異常をきたす病態で、これが正しい。 前の問題 次の問題 鍼灸専門科目 - 東洋医学概論(2:鍼灸版) test