解説：
血液中の赤血球数あるいはヘモグロビン量が減少した状態を貧血という。大量の出血や、赤血球の生成から破壊までの過程での障害によって生じる。
赤血球の正常な生成にはビタミンB12と葉酸が必要であり、1：胃の全切除により、ビタミンB12吸収に必要な内因子が供給されなくなり、悪性貧血となる。
2：栄養不足によってヘモグロビンの生成に必要な鉄やアミノ酸、前述のビタミンB12と葉酸などが不足することも貧血の要因となる。
赤血球は古くなると脾臓などの細網内皮系で破壊されるため、4：脾臓の機能亢進も貧血の要因となる。
酸素分圧が低い3：高地への移住により酸素不足の状態が続くと、腎臓から赤血球産生因子であるエリスロポエチンの分泌が促進し、赤血球数が増加する。