解説:
糸球体ろ過の原動力は糸球体血圧(約45mmHg)である。
しかし、糸球体の毛細血管壁には、糸球体血圧と反対方向にかかる血漿膠質浸透圧(約25InmHg)とボーマン嚢内圧(約10mHg)があるため、ろ過の際に働く有効ろ過圧は、糸球体血圧-血漿膠厩浸透圧-ボーマン嚢内圧=45-25-10=10mmHgとなる。
この有効ろ過圧によって糸球体ろ過壁が変化するため、1:糸球体血圧の上昇によって、糸球体ろ過量が増加し、2:血漿膠質浸透圧や3:ボーマン嚢内圧の上昇は糸球体ろ過圧を減少させる。
4:尿路閉塞による尿管内圧の上昇は、ボーマン嚢から続く尿細管の内圧上昇をきたすため、有効ろ過圧が減少し、糸球体ろ過戯が減少する。