解説:
自己免疫疾患とは、防御のための免疫系が自己の正常な細胞や組織に対してまで異物と誤って過剰に反応して攻撃をしてしまうことにより症状をきたす疾患の総称であり、膠原病のような全身性自己免疫疾患と特定の臓器に起こる臓器特異性自己免疫疾患がある。
2:多発性筋炎は、自己免疫疾患であり、四肢の近位筋に左右対称性に起こり、顕著な筋力低下や関節痛がみられ、また発熱や倦怠感、筋肉痛などがみられることがある。
1:ラムゼー・ハント症候群は、膝神経節の帯状庖疹を合併した末梢性神経麻痺(顔面神経麻痺)で、鼓膜、外耳道、耳介のヘルペスを認める。自己免疫疾患ではない。
3:過敏性腸症候群は、腸管の機能異常によって腹部膨満感、腹痛、不快感便通異常などがみられるものであり、便秘を主とする不安定型と、下痢や軟便を主とする慢性下痢型、および粘液を排出する分泌唖がある。
4:クッシング病は、下垂体前葉の機能亢進や副腎の腺腫や癌による副腎皮質ホルモンの過剰分泌によるものであり、顔、頸、躯幹などの異常脂肪蓄積(肥満)や、無気力、筋無力、高血圧、糖尿病、その他の多くの症状を示す。