解答:4
- 1.自家移植
- 2.同系移植
- 3.同種移植
- 4.異種移植
解説:
移植拒絶反応とは、一般に他の個体から移植された器官・組織・細胞を外来性の異物そのものとして処理しようとする宿主の免疫応答のことである。
生体にあるマクロファージが移植物を異物として認識して情報を免疫系に伝達する。
T細胞が増殖して移植物を攻撃するが、増殖したヘルパーT細胞はB細胞の増殖を促して移植物に対する抗体も産生させる。
肝や心に比べて免疫細胞の分布が多い皮膚では拒絶反応が強く、またその観察がより容易である。
そこでみられる移植拒絶反応は、移植後の2時間後から急性のものが発来し、移植後数週から数カ月で慢性のものが出現する。
精子や卵子を除いて生体のどの組織細胞にも細胞膜面に抗原が存在する。移植に際してはこの抗原の存在により移植拒絶反応が生じてしまうが、これら細胞表面抗原のうちで特に移植拒絶に強く関連する同種抗原を組織適合抗原という。
組織適合抗原の合成を支配する遺伝子群を主要組織適合性遺伝子複合体(MHC)という。
このMHCは動物の種属によってそれぞれ固有のものを持っており、従って4:異種移植で拒絶反応が最も起こりやすい。
1:自己移植ではMHCは全く同一なので、通常、拒絶反応は起こらない。
動物実験でよく利用されている近交系動物の成績によると、同種属でも、MHCのタイプが多く一致している2:同系移植では、MHCのタイプが異なることが多い異系移植の場合よりも移植拒絶反応は起こりにくい。
この異系移植も含む3:同種移植では拒絶反応がみられる確率は高い。