解答:3
- 1.敗血症
- 2.アミロイドーシス
- 3.骨折
- 4.糖尿病
解説:
1:敗血症は細菌による全身感染症である。
起炎菌の侵入門戸や感染巣から増殖能力の盛んな細菌が血管内に入り、血中でそれが増殖して起炎菌による感染巣が全身に広く散布されるに至る。
悪寒・発熱などのいろいろな全身症状を惹起する。
2:アミロイドーシスは細胞間で重合、あるいは凝集したアミロイド細線維が全身各所に沈着している病態である。
一般にアミロイドの成分となる蛋白は通常体内で全分解されてしまうが、なんらかの原因で分解されないために発症するとされている。
その原因には全身的な要因も含まれている。
アミロイドが沈着する臓器は、肝、脾、膵、腎、心、副腎、甲状腺、下垂体、消化管粘膜など全身にわたり、上記組織内にみられる沈着部位とそれに基づく肉眼的所見の特徴については、従来からよく知られている。
3:骨折では、骨および骨髄の局所的破壊病変のほか、局所の周囲軟部組織の破壊・挫滅などがみられる。また、いろいろな程度に局所的出血を伴う。
骨折はあくまでも局所的病態であるが、全身に多発したり、極めて重度の骨折では、いろいろな全身的合併症、たとえば肺塞栓症や肺水腫などを発来することもある。
4:糖尿病は、多様な成因で誘発される高血糖・糖尿を主徴とする症候群で、糖代謝異常にとどまらず、脂肪代謝、蛋白質代謝や電解質バランス異常などを来す全身病である。
インスリン不足により、あらゆる代謝に障害を来した症候群と捉えるべきである。
その合併症も全身的で、易感染性と大小の血管障害を介して、胃、心、そして神経感覚器系にも広く症候・病変が発現する。