最近、ユーチューブを色々と物色していたら「リハノメチャンネル」というチャンネルに辿り着いた。
リハノメチャンネルでは管理人である理学療法士の張本 浩平氏が、様々なジャンルで活躍している理学療法士をゲストに招き、トークを展開していく番組のようだ。
でもって、(多くの興味深い動画があったのですが)理学療法士の石井慎一郎氏の動画を非常に興味深く観覧させてもらったので、記事にしてみたいと思います。
目次
理学療法士の石井 慎一郎先生
石井慎一郎先生は、様々な書籍やDVDを出版されており、講習会なども分かり易いと定評のある先生です。
書籍やDVDも出版していて、例えば以下などが挙げられます。
石井 慎一郎先生(理学療法士)の書籍
石井慎一郎先生の書籍は以下などがあります。
石井 慎一郎先生(理学療法士)のDVD
石井慎一郎先生のDVDは以下などがあります。
実際に石井 慎一郎先生の講習会に散会したことは無いのですが、機会があれば参加したい先生の一人です。
で、この動画はそんな石井先生の人生の奇跡が観覧できるのですが、
臨床の中で「石井先生でも治せない患者がいて、打ちひしがれたと」といった内容が出てきたりしています。
患者が良くなったエピソードを語ることは簡単だと思います。
それこそ、多くの患者を診ることのできる「病院(特に回転率の高い急性期・回復期の段階であり、自然回復なのか理学療法のスキルがどれだけ影響したか分からない場所)」であれば尚更です。
良くなった患者のことを自慢げに語る講師など、腐るほど見てきました。
ですが、石井先生の様に、ある程度自身が出てきたときに、立て続けによくならない患者がいて打ちひしがれたというコメントが、この様な公の場で言えるという事は本物である証拠であるように感じました。
矛盾しているかもしれませんが、自分に自信がなければ、言えない表現だと感じました。
※自身の無い理学療法士ほど、虚勢を張ったり、自身の良い面しか見せないような気がします。
結局、この記事で何が言いたいのか?
これは、「これだけの大先生でも良くならない患者がいるのだから、さっさと自己研鑽を放棄してしまえば良い」という訳ではく、こういう思いをした理学療法士は以下の2パターンを取るというだけの話。
- 自身の介入によって良くなる人だけにフォーカスして満足する人
- 自身の介入によって良くなる人にはあまり興味が無く、良くならなかった人にフォーカスして(色んな意味で)あがく人・悩む人
前者の方が、幸せだと思えることもあります。
「良くなる人は良くなるし、良くならない人は良くならない」そうきっぱり割り切って、「良くならない人は切り捨てて、良くなる人にだけ介入する」っていうのが潔いし、本来であればであるべきだと感じてしまうケースもあったりします。
ですが、個人的には後者です。
この思考パターンが好きで形成された訳ではありませんが、私が携わってきた仕事上、『心身機能の改善や活動・参加の改善に難渋しそうな人であっても、ご家族や、周囲のサポートチーム(ケアマネを含めた他職種)が困っている状況を目の当たりにしてしまうから、その人達の期待に応えてあげなければ』と自然に思わざるを得なくなったのだと思います。
生活期のリハビリに関わらるという事は「良くなりそうも無いな」とは異なるのです。
機能面は当然のことながらICFにおける様々な資源を駆使して、問題を解決してあげる必要性をどうしても感じてしまう。
それが自分を苦しくするのだが、多面的な思考を持たせてくれたし、機能面に対する様々なアプローチの引き出しを増やしたいと思う原動力にもなってくれたのは確かです。
何だか話が脱線してきましたが、この記事は「石井先生でも良くならない患者がいる」ということを分かったうえで、あなたはどう行動しますか?という問いかけてくれる内容が(一部ではありますが、掲載されていると感じます)。
あとは、単純に(この動画自体が)心に響いたので、健忘禄として記録しておきます。