次の文で示す症例の拘縮がみられる筋に対する局所治療穴として最も適切なのはどれか（２９回）

解説：

• トレンデレンブルグ徴候は中殿筋麻痺、先天性股関節脱臼による骨盤転子筋(中殿筋・小殿筋)不全でみられる。
• エリーテストは「検査側の膝を徐々に屈曲し、大腿直筋が短縮していると、患側骨盤が持ち上がる」。

上記2つの検査が陰性なので中殿筋、大腿直筋は対象から外れる。

トーマステストは「仰臥位で下肢伸展状態から片脚を膝が胸に触れる程度まで屈曲させ、対側の脚が屈曲し膝関節が持ち上がると持ち上がった側が陽性」で腸腰筋拘縮を示唆する。

選択肢の経穴と筋の関係は以下の通り。

• 1：居髎は大腿筋膜張筋・中殿筋
• 2：衝門は腸腰筋
• 3：秩辺は大殿筋・中殿筋
• 4：髀関は縫工筋・大腿直筋・大腿筋膜張筋

つまり、「腸腰筋への刺激は2：衝門」が適切となる。