エリーテスト(尻上がり現象)【大腿直筋の短縮テスト】

整形外科 - 徒手検査法(整形外科)

この記事ではエリーテスト(Elley test)について解説していく。

 

エリーテストの方法・陽性所見・解釈

 

エリーテストの方法・陽性所見・解釈は以下の通り。

 

方法

  1. 患者は伏臥位。
  2. 検者は、患者の検査側の骨盤を抑え、膝を他動的に屈曲する。
大腿筋膜張筋の伸張性低下を認める場合、股関節外転位の代償がみられるので注意する。
 

陽性所見

検査側の股関節屈曲(殿部の浮き上がり)が生じる。

※「尻上がり現象」と表現されることもある。

解釈

  1. 大腿直筋は「ASIS~脛骨粗面」に付着する2関節筋であり、緊張すると「股関節屈曲+膝関節屈曲」が生じる。
  2. 従って、伏臥位で膝関節を屈曲して大腿直筋がストレッチ(緊張)すると、股関節屈曲(尻上がり現象)が起こる。

 

治療の客観的評価

「尻上がり現象が出現する直前」の膝関節屈曲角度を評価しておくことで、治療効果の判定に役立つ。

 

 

エリーテストとFNSテストの違い

 

「エリーテスト」と肢位や操作方法が似ているテストに「FNSテスト」がある。

違いは以下の通り。

 

FNSテストについては以下で解説しているので、興味がある方は合わせて観覧してみて欲しい。

 

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以下の記事では、徒手整形外科的テストの一覧をまとめているので、合わせて観覧してみてほしい。

⇒『【まとめ】徒手整形外科的テストを整理しよう

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