この記事ではエリーテスト(Elley test)について解説していく。
エリーテストの方法・陽性所見・解釈
エリーテストの方法・陽性所見・解釈は以下の通り。
方法
- 患者は伏臥位。
- 検者は、患者の検査側の骨盤を抑え、膝を他動的に屈曲する。
陽性所見
検査側の股関節屈曲(殿部の浮き上がり)が生じる。
※「尻上がり現象」と表現されることもある。
解釈
- 大腿直筋は「ASIS~脛骨粗面」に付着する2関節筋であり、緊張すると「股関節屈曲+膝関節屈曲」が生じる。
- 従って、伏臥位で膝関節を屈曲して大腿直筋がストレッチ(緊張)すると、股関節屈曲(尻上がり現象)が起こる。
治療の客観的評価
「尻上がり現象が出現する直前」の膝関節屈曲角度を評価しておくことで、治療効果の判定に役立つ。
エリーテストとFNSテストの違い
「エリーテスト」と肢位や操作方法が似ているテストに「FNSテスト」がある。
違いは以下の通り。
FNSテストについては以下で解説しているので、興味がある方は合わせて観覧してみて欲しい。
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