大腿神経伸張テスト(FNST)【腰部疾患の検査】

整形外科 - 徒手検査法(整形外科)

この記事では『大腿神経伸張テスト(FNS-TFeomoral Nerve Stretch test)』について解説していく。

 

FNSテストの方法・陽性所見・解釈

 

FNSテストの方法・陽性所見・解釈は以下になる。

 

方法

  1. 患者は伏臥位。検者は、検査側に位置する。
  2. 検者は、患者の膝を90°屈曲位の状態にしつつ大腿をすくい上げる様に保持する。反対手は骨盤が浮いてこないように腹側(ベッド側)へ固定する。
  3. (膝関節屈曲位のまま)股関節を伸展させる。

 

陽性所見

大腿前面に放散痛が生じる。

 

解釈

大腿神経の領域分節(L2~4)に問題がある可能性

「大腿直筋の短縮を有している場合」でも伸張痛が生じるため、症状が神経原性 or 筋原性の鑑別も重要となる。

 

エリーテストとFNSテストの違い

 

「エリーテスト」と肢位や操作方法が似ているテストに「FNSテスト」がある。

違いは以下の通り。

 

FNSテストについては以下で解説しているので、興味がある方は合わせて観覧してみて欲しい。

⇒『エリーテスト(尻上がり現象)【大腿直筋の短縮テスト】

 

関連記事

 

以下は坐骨神経症状を伴う「腰椎椎間板ヘルニア」についても言及した記事となるので、合わせて観覧すると理解が深まると思う。

⇒『【疾患まとめ】腰部疾患+下肢の絞扼神経障害

 

以下の記事では、徒手整形外科的テストの一覧をまとめているので、合わせて観覧してみてほしい。

⇒『【まとめ】徒手整形外科的テストを整理しよう

 

 

腸腰筋による絞扼障害

 

大腿神経は大腰筋・腸腰筋の間を通るため、これらの筋の過緊張によっても大腿神経支配領域の症状が出現する。

従って、これらのスパズム除去・滑走障害の改善を図ることは重要となる。

以下の記事では、様々な神経滑走障害について解説しているので、興味がある方はチェックしてみて欲しい。

 

 

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