この記事では『クロスフィンガーテスト(crosse finger test)』について解説していく。
クロスフィンガーテストの方法・陽性所見・解釈
クロスフィンガーテストの方法・陽性所見・解釈は以下になる。
方法
- (母指以外の)隣接した指を「MP関節・IP関節伸展位のまま」でクロスする。内外転の可動範囲が広い示指・中指がおススメ。
- 反対側へのクロスも試してみる。
- あるいは他の指でのクロスを試してみる(示指と中指のクロス⇒中指と環指のクロス)
所見
力が入りにくく、動作が稚拙になったり、動作が困難だったりした場合は陽性。
注意点
注意点は以下の通り。
- 「筋出力の問題(尺骨神経麻痺)」ではなく「単なる関節可動域の問題」でもクロスできない場合もある。従って「クロスできない」という事象だけでなく、「指に力が入らない」という感覚が重要。
- 環指・小指のクロスは正常者だっても「関節可動域の問題」によりクロスしにくい。従って他の指でクロスフィンガーテストをした方が良い。
解釈
(母指以外の)クロスフィンガーするためには掌側骨間筋・背側骨間筋による「手指の内転・外転作用」が必要となる。
そして、これらの支配神経が尺骨神経となるため、尺骨神経に障害があると動作が困難となる。
尺骨神経が支配している手内在筋は多いので、尺骨神経麻痺になると手の細かな動きが障害されやすくなる。
以下はクロスフィンガーテストの動画。
その他の検査
クロスフィンガーテスト以外の「尺骨神経麻痺検査」としては以下がある。
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