解説:
吻合枝を持たず1つの系統の血管で血液が灌流され、毛細血管網のみで静脈に移行する血管(終動脈)の場合、例えば、腎臓、脳(とくに中大脳動脈)、心臓(冠動脈は機能的終動脈)で動脈閉塞が生じると、局所は完全な虚血となり貧血性(虚血性)梗塞を発症する。
一方、豊富な吻合をもつ消化管や二重支配の肺などでは、比較的太い動脈が急速に完全閉塞を生じると、梗塞に陥る。
この時、他の血管から血液が逆流して、出血性梗塞の形態をとる。例えば、肺、腸における梗塞の場合である。
関連記事
⇒『【違い】 「虚血性梗塞(貧血性梗塞)」と「出血性梗塞」』
⇒『二重血管支配とは? 栄養血管と機能血管を解説!』
⇒『循環障害 | 病理学』