日本離床研究会が主催する「マスターしよう!体位変換」に参加してきました。
目次
スケジュールはこんな感じ
スケジュール10:00~16:10分までザックリと以下の様な内容でした。
・呼吸器合併症に対する体位変換の必要性
・前傾側臥位・腹臥位における換気効率改善のメカニズム
・ワッサーマンの歯車と酸素運搬系モデルの理解
・ベッド上方移動(上肢くさび法)
・ベッド上方移動(下肢くさび法)
・ベッド上方移動(体幹の回旋介助)
・ベッド上方移動(骨盤介助)
・側方移動(背臥位:体幹の回旋法)
・側方移動(背臥位:ブリッジ法)
・側方移動(摩擦軽減法)
・模擬人工呼吸ライン・末梢静脈ラインをしようした体位変換の実際
・前傾側臥位
・腹臥位
・症例
・Q&Aまとめ
「マスターしよう!体位変換」の感想
早速臨床でベッド上臥位での上方移動や側方移動を実施してみました。
時間に追われている看護師・介護士さん達はついつい力任で介助してしまいやすいが、教えてもらったように一手間加えることで自身の身体を守ることも出来るし、(部分介助で移動できる人には)不必要な介助を減らし残存機能を活かすことが出来ることを臨床でも体験することが出来ました。
実技系講習会の良いところは患者さん役になれるところ
やはり実技系講習会の良いところは患者さん役になれるところだと思います。
すると「こういう触れ方をされると不快なんだな」とか「こうされると、意外と恐怖感があるな」とか感じることも多々あります。
※もちろん、専門職を相手に実技練習をするので、私が実技をする際も「もう少し○○したほうが、患者さんは楽だと思うよ」といった的確な指摘を受けることができて参考になります。
リハビリ職種の人の参加率が多かったらしい
日本離床研究会は、看護師さんも多く所属していたり、リハビリ職種オンリーな講習会ではありません。
ただ、今回の講習会の参加率としてはリハビリ職種が非常に多かったです。
私が一緒に実技をさせてもらった方も、一人は急性期リハに携わっている理学療法士さん、もう一人は老人保健施設に勤めている理学療法士さんでした。
また、他のリハ職種とも話す機会があり、各々と話をしていると「数年毎にローテーションで様々な部署に移動して自己研鑽できる病院に勤めていて勉強になる。今は自分が色んな講習会に出て伝達講習をする係りなのだ」といった理論な病院のシステムを知ることが出来たり、「特養⇒老健⇒老健の順に今の職場にたどり着き、その経緯」を知れたり、老健の現状・今回の同時改訂による影響(っとはいっても、その方が勤めている老健に限った話という事になりますが)なども知ることが出来て楽しかったです。
使えるアイテムは使い倒そう
今回学んだ「ベッド上の移動」を実践するにあたっては、特別なアイテムは不要ですが、「使えるアイテムが職場にあるのあればガンガン使おう」とのことでした(当然使ったほうが楽なので。)。
そんなアイテムとは以下などが挙げられます。
側方移動の「背臥位・体幹の回旋法」や「側臥位・摩擦軽減法」などは、こういうグローブがあれば更に楽勝になりそうですね(ただ用意する手間と天秤にかける必要がありますが。あと、慣れれば「背臥位・体幹回旋法」はアイテム無しでもテンポ良く効率的に出来るようになると思います)。
あるいは以下の様なアイテムもあったりします。
使い方のイメージは以下の通り(この講習会の内容とは全く異なりますが、どんなアイテムなのかはイメージしやすいかなと)。
関連書籍
日本離床研究会の講習は、その都度資料は用意されていますが、それとは別に持参しておくことを推奨する書籍が存在し、今回の講習会で持参することが推奨されている書籍が以下になります。
ただ、日本離床研究会の講習は「座学系」と「実技系」に分かれており、「座学系」であった『モニター・機器が少ない状況下における早期離床 〜フィジカルアセスメントを活かした状況判断のコツ〜』かなかり作り込まれたオリジナルな資料が用意されていましたが、今回の講習会(実技系)や昨日の講習会『マスターしよう!移乗動作』で用意されている資料はペラペラで、上記の書籍にも記載いされていない内容が盛りだくさんだったので、実技を忘れないためにかなりメモを取らされる羽目になりました。
まぁ、実技系は体で覚えて、臨床でも使って、他者へ伝達して等で身についていくと思うので、病院に戻ったら早速実践してみたいと思います。
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