解説:
- 1:ケンプテストは、椎間孔を狭くする姿勢をとらせることで、陽性の場合、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアを示唆する。
- 2:ラセーグテストは、坐骨神経の増強テストで、SLRと混同されるが、膝関節伸展のまま下肢を挙上させるSLRと異なり、ラセーグテストは仰臥位で股関節と膝関節をともに90°屈曲位にし、膝関節のみを徐々に伸展させ、坐骨神経領域に疼痛が誘発されれば陽性とするものである。
- 3:トーマステストは、陽性で患側股関節の屈曲拘縮、大腿四頭筋の伸展制限、腸腰筋の拘縮を示唆する。仰臥位で健側の股関節と膝関節を最大屈曲したとき、患側の股関節が屈曲し、大腿部が上がって下肢がベッドから離れると陽性である。
- 4:ニュートンテストは、仙腸関節の障害を診るもので、仙腸関節を圧迫し疼痛があれば陽性とする。
よって股関節の検査は「3:トーマステスト」が適切である。