この記事では、マイクロ法人のメリットについて解説していきます。
目次
マイクロ法人とは何か?(基本の仕組み)
マイクロ法人とは、法律上の正式な用語ではありませんが、一般的に以下を指します。
マイクロ法人を活用するメリット
マイクロ法人を活用する大きなメリットは、税金や社会保険料の負担を調整しやすくなることです。
特に、個人事業とマイクロ法人を併用することで、個人だけで事業を行う場合とは異なる選択肢が生まれます。
社会保険料を抑えられる可能性がある
マイクロ法人を設立すると、原則として法人の代表者も健康保険・厚生年金保険に加入します。
法人は代表者1人だけの場合でも、健康保険・厚生年金保険の適用事業所となります。
健康保険や厚生年金の保険料は、法人から受け取る役員報酬をもとにした「標準報酬月額」などによって計算されます。
そのため、個人事業とマイクロ法人を併用し、法人から受け取る役員報酬を適切な金額に設定することで、社会保険料の負担を抑えられる場合があります。
マイクロ法人が活用される理由の中でも、この社会保険料の負担を調整しやすい点は大きなメリットの一つです。
個人と法人に所得を分けられる
個人事業だけで収入を得ている場合、基本的には事業による所得が個人に集中します。
一方、マイクロ法人を併用すると、事業を個人と法人に分けることで、所得をそれぞれに分散させることができます。
個人の所得税は、課税所得が多くなるほど税率が高くなる「累進課税」で、所得税率は5%から45%まで設定されています。
そのため、一定以上の所得がある場合には、すべての所得を個人に集中させるのではなく、法人にも所得を分けることで、個人と法人を合わせた税負担を調整できる可能性があります。
ただし、法人には法人税や法人住民税なども発生するため、「法人を作れば必ず節税になる」というわけではありません。所得や経費、役員報酬などを含めて検討することが重要です。
役員報酬に給与所得控除を利用できる
マイクロ法人から自分自身に支払う役員報酬は、税務上「給与所得」として扱われます。
給与所得では、給与収入から「給与所得控除」を差し引いて所得を計算できます。
そのため、個人事業の所得だけで収入を得る場合と比べて、役員報酬として給与を受け取ることで給与所得控除を活用できることもメリットです。
なお、法人側で役員報酬を経費として扱うためには、原則として「定期同額給与」など一定のルールを満たす必要があります。
厚生年金など会社員向けの社会保障を利用できる
マイクロ法人の役員として厚生年金に加入すると、将来は老齢基礎年金に加えて、加入期間や報酬額に応じた老齢厚生年金を受け取ることができます。
また、協会けんぽなどの健康保険では、一定の条件を満たせば、病気やケガで働けなくなった際に「傷病手当金」を受け取れる制度もあります。
つまりマイクロ法人には、単に税金や社会保険料を抑えるだけではなく、厚生年金や健康保険といった会社員向けの社会保障制度を利用できるというメリットもあります。
このように、マイクロ法人は「法人を作ること自体」がメリットなのではなく、個人事業と法人をうまく組み合わせることで、社会保険料・税金・社会保障を含めた全体の負担を最適化しやすくなることが大きな特徴です。
関連動画
マイクロ法人(と個人事業主の二刀流)のメリットは以下の動画で分かりやすく解説している。
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以下の記事では、マイクロ法人設立のメリットである「社会保険料の削減」を、改めてかみ砕いて解説しているので、併せて観覧すると理解が深まると思います。
⇒『「個人事業+マイクロ法人」で社会保険料が抑制できる理由とは』
一方で、マイクロ法人設立にはデメリットもあり、その点は以下で解説しているので合わせて観覧してバランスの良い知識を身に着けてください。
