「脳卒中片麻痺に対する理学療法の講習会」に参加してきた。
とくに「手指に対する反復促通手技」は、麻痺程度に合わせた機能向上を図るのに最適な印象。
理学療法士は基本的動作能力向上に対しては強いのだが、手指巧緻性向上となると苦手意識があったが、これで中枢性疾患に対する理学療法を網羅的に評価・治療できるだけの知見・技術が手に入ったと実感する。
また、階段昇降における患者アドバイス・練習方法も参考になり、知見が広がった。
例えば「階段の前方降段時における緊張性迷路反射が出現するして股関節内転共同運動も起きてしまう患者」に対して。
上記パターンを呈して介助を要す患者は多いが、工夫次第で自立にまでもっていける方法も学んだ。
その他、以下などの移動リハビリも参考になった。
- 階段昇降時のリハビリで恐怖心を減らして、昇降練習ができるためのコツ。
- 歩行時の「非麻痺側立脚+麻痺側遊脚期」におけるタッピング・皮膚刺激による促通方法(目的は立脚側中期の支持性向上+遊脚初期のtoe clearance改善)。
次のフェーズとして、アウトプットでガンガンPDCAサイクルを回し、自分のコンセプトとして落とし込んでいこうと思う。
いつまでも元気に、若々しくいられる秘訣を学んだ気がした
今回の講習会における医師の経歴は以下の通り。
- 鹿児島大学 名誉教授
- 鹿児島大学大学院 客員研究員
- 国際医療福祉大学大学 客員教授
- 藤田保健衛生大学 客員教授
- 日本リハビリテーション医学会 名誉会員
3月をもって(東京から)鹿児島県へ戻ってしまうため、「コース参加できるチャンス」はコレが最初にして最後だと思い、受講した。
「中枢性疾患のリハビリテーション」に対する熱量がハンパなく、エビデンスベースの広義に加え、実技指導も根気強く親切に実施してもらえた。
この治療法のコンセプトには強く共感していたので、以前から訪問リハビリで部分的に活用しており、患者さんから好評だった。
でもって今回の5日間受講を通して、網羅的にガッツリ学べたので、今後の臨床が楽しみだ。
この先生、ある程度のご高齢だと思うが、年齢を感じられない若々しさが、表情や顔つき、会話のテンポ、熱量、実技指導時などからヒシヒシと感じる。
通常、1日ぶっ続けの講習会なら昼休憩は1時間くらいとるのが普通だが「30分後にははじめよう」などと短く、(意欲的な姿勢で集まっているはずの)受講生の方が「昼休憩くらい、もう少しゆっくり取りたいなぁ」と思ってしまうほどにアグレッシブだ。
※更に、昼休憩中も、受講生の質問に対して、延々と回答し続けていた。
さてさて、本題である「いつまでも元気に、若々しくいる秘訣」だが、先生を見ていると、以下が関与しているんではないかと感じる。
『患者に感謝される、後進育成に貢献する』など、情熱を傾けるモノを持っている。
好きなことをして生きている。
お金をたくさん儲けることも大切なのだが、それが第一目的では「生き生きと若々しい人生」を送ることは出来ないと感じる。
むしろ、「収入は必要最小限でも、情熱をもって取り組める何かを持っている(それが仕事に関与したモノなら尚更)」と思ってしまう。
他社貢献と健康との関連性
そういえば、学校の先生の中にも「ご高齢だが、非常に若々しい先生」が多かった気がする。
そういう意味で、前述した「他社貢献できていると自信が実感できる何か」を生涯持ち続けることも、健康の秘訣なのではと感じる。
っとなると、「クライアントに感謝される行為を、生涯現役として続けられる仕事」という意味で『あん摩マッサージ指圧師」という仕事は素晴らしいのではないだろうか(開業件があるので、定年という概念もないし)。
高齢になったら、若い人と同様な働き方は出来ないかもしれないが、「年金+α」としてマイペースに他社貢献できる地合いは整っている。
※80歳以上で現役な卒業生女性もいたりして、彼女も凄く活き活きと稼いでいる。
もちろん職業病として、施術家自身が「肩こり・腰痛」「上肢の機能異常(特に母指の痛み」などで戦線離脱することもあるだろうから、「体に負担がかからず、尚且つ相手にも満足してもらえる手法」は体得しておくことがあるだろう。
ちなみに、以下の記事では、特に母指圧での強押しについて言及した記事となる。
話が脱線したが、今回の研修を通して「いつまでも元気に、若々しくいられる秘訣」を垣間見た気がして、自分も生涯現役でいられるような人間になりたいと強く思った。