マッサージ師になるには?資格は通信でOK?解説します!

制度・社会情勢

この記事では、マッサージ師になるにはどうすれば良いかを解説した記事になります。

 

マッサージ師の資格に興味がある方、資格取得を目指そうと情報収集している方は参考にして下さし。

 

※この記事における「マッサージ師」という用語は、厳密には『あん摩マッサージ指圧師』っという資格を指します。

 

※文章が冗長になるため、以降も「マッサージ師」で通して解説していきます。

 

目次

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マッサージ師は国家資格

 

マッサージ師(正式名称はあん摩マッサージ指圧師)は国家資格に位置付けられます。

 

従って、国が認めた学校で、国が定めたカリキュラムに沿った授業を受ける必要があります。

 

そのため、通信教育でマッサージ師になることは出来ません。

 

「通信教育+数回の実技練習でセラピストを目指しましょう」っというネット広告を見かけることがあるかもしれませんが、この場合における「セラピスト」とはマッサージ師を指していません(民間が、勝手にセラピストと称しているだけで、国家資格ではありません)。

 

この国が定めたカリキュラムを履修するためには、3年以上学校に通わなければいけません。

 

また、マッサージ師になるための学校は「専門学校」になります。

 

現在、マッサージを学べる大学や短大はありません。また、全ての専門学校が「3年制の専門学校」です(4年制の専門学校はありまません)。
 

※厳密には、盲学校でも学べますが、盲学校は目が不自由な方が対象となるので、このサイトでは取り上げていません。

 

 

マッサージ国家試験に合格する必要あり!合格率は?

 

学校を卒業するだけではマッサージ師になれません。

 

国家試験に合格する必要があるのです。

 

※卒業シーズンに全国で一斉に試験が開催されます。

 

気になる合格率は以下の通り。

 

毎年85%前後を推移している
 

85%という数字だけでは簡単そうに感じてしまいがちですが、「各学年への進学」「卒業」までが大変です。

 

解剖学・生理学・ツボ・経絡といった様々な医学的知識を詰め込む必要があり、もちろん実技試験もある訳です。

 

※ちなみに、国家試験はマークシート形式の筆記試験だけです(実技試験はありません)。

 

多くの学校がホームページに合格率を公表しており、ほとんどの学生が合格しているよう見えますが、「受験までにこぎつけずに学校を中退した人」がどの程度いるかは不明です。

 

ちなみに国の方針で、学校のカリキュラムが変更になりました。それに伴い、2020年以降に開催される国家試験で出題される範囲も広くなっています。つまり難易度が上がっているため、今後の合格率に多少の変動があるかもしれません。

 

こんなことを伝えると、少し不安になるかもですが、覚悟をもって入学すれば、同じ目標に向かっている同志たちと協力・刺激し合って、やる気に満ちた学生生活を送れるとは思います。

 

 

全国にはマッサージ学校がいくらあるの?

 

マッサージ学校は全国で以下の21校が存在します。

  • 東洋鍼灸専門学校
  • 国際鍼灸専門学校
  • 東京医療福祉専門学校
  • 日本鍼灸理学専門学校(花田学園)
  • 後藤学園(2校)
  • 呉竹学園の鍼灸・あん摩マッサージ専門学校(3校)
  • 湘南医療福祉専門学校
  • 中和医療専門学校
  • 専門学校名古屋鍼灸学校
  • 東海医療学園専門学校
  • 京都仏眼鍼灸理療専門学校
  • 関西医療学園専門学校
  • 大阪行岡医療専門学校長柄校
  • 四国医療専門学校
  • 鹿児島鍼灸専門学校
  • 赤門鍼灸柔整専門学校
  • 長生学園
  • 日本指圧専門学校

 

また、この中で「マッサージだけ」を学べる学校は以下の3校だけです

  • 長生学園
  • 日本指圧専門学校
  • 京都仏眼鍼灸理学専門学校(ただし夜間部のみ)

 

つまり、上記3校以外の学校では、マッサージだけでなく、鍼灸もセットで学ぶことになります。

 

※鍼灸は「針」を刺したり「お灸」を据えたりすることで、体の調子を整える学問です。

※はり師・きゅう師ともに、マッサージと同様、国家資格に該当します。

 

「鍼灸とセットでマッサージを学ぶ学校」は「マッサージだけ学ぶ学校」に比べて学ぶことが多く、授業時間も長いです。

 

ですが、学校卒業後に国家試験へ合格すると「マッサージ師」「はり師」「きゅう師」の3つの国家資格を同時に取得することが可能です。

 

 

なぜマッサージ学校は少ないの?

 

前述したようにマッサージ学校は、他の医療関連職種と比べて圧倒的に数が少ないのが特徴です。

 

例えば比較される資格に「柔道整復師」「鍼灸師」「理学療法士」などがありますが、これらの学校が乱立してきているのとは対照的です。

 

なぜ他の資格と同様に乱立しないのか?と疑問に思われるかもしれませんが、その理由としては以下が考えられています。

 
視覚障害者のための仕事という側面があったため、資格者が増えすぎないよう、規制されている

 

今では晴眼者(目が不自由でない人)のほうが多いマッサージ師ではありますが、昔は視覚障害者が生業とする職業でした。

 

今でもマッサージ師として働いている視覚障害者にとって「学校が乱立して有資格者があふれかえってしまうことがどうなのか?」ということを国が考えているのかもしれません。

 

結局のところ憶測の域を出ませんが、他の医療系学校と比べて極端なほどマッサージ学校の数が少ないのは事実です。

 

入学の難易度は高い?低い?

 

マッサージ学校の数が少ないのであれば、入学の難易度は高くなりやすいと思うのが普通です。

 

ただし最近では、入学難易度は下がってきています。

 

その理由としては以下が考えられています。

  • 少子化で、受験者数自体が減っている
  • 医療系学校の乱立で、そちらへ入学生が流れやすい
  • 人で不足で、仕事が選び放題

 

事実、定員割れとなり、2月時点においても学生募集をしている学校も存在します。

 

また、社会人入試では「小論文」「面接」でOKな学校も多いため、これらの能力が備わっていれば合格できる可能性も高いです。

 

ただし、関東に学校が集中している一方で、地方には学校が少いという特徴があります。

 

例えば以下の通り。

  • 九州では『鹿児島医療専門学校』の1校のみ
  • 中四国では『四国医療専門学校』の1校のみ
  • 東北(+北海道)では『赤門鍼灸柔整専門学校』の1校のみ

 

なので、「関東では入学が易しい」「地方では入学が難しい」っといった差が生まれる可能性は十分あります。

 

入学の難易度を下げようと思ったら、親元を離れてもOKなら関東マッサージ学校への入学を考えると良いかもしれません。

 

 

マッサージ学校の授業内容

 

各々の学校で特徴のある授業を展開しているケースもありますが、基本的には「国の定めたカリキュラムに沿った内容」となっているのは前述したとおり。

 

そんなマッサージ学校の授業内容は以下などが挙げられます。

  • 解剖学
  • 生理学
  • 病理学
  • 臨床医学
  • リハ医学
  • 医療概論
  • 衛生・公衆衛生学
  • 関連法規
  • あん摩マッサージ指圧理論
  • 東洋医学臨床論
  • 経絡経穴概論
  • 東洋医学概論

 

上記は座学ですが、もちろん実技授業も十分盛り込まれています。

また、臨床実習も必ずカリキュラムに含まれています。

 

臨床実習は、「教室ではなく、実地で見学・施術体験」っといったイメージです。

 

 

マッサージ学校に必要な費用はいくら?

 

マッサージ学校に必要な費用は350~550万円くらいです。

 

ただし、「地方の学校」と「都心部の学校」では物価自体が違いますし、単純に「学費だけ」で判断するのは危険かもしれません(その地域で暮らすための生活費も考慮する必要がるかもしれません)。

 

以下の記事で、マッサージ学校の「学費ランキング」を発表しているので、詳細が知りたい方はどうぞ。

 

⇒『マッサージ学校の「安い学費ランキング」1位はどこだ?!

 

 

転職者は学費の補助が出るかも

 

「他職種から(マッサージ師を含めた)医療従事者へ転職する人」は多いです。

 

そして、これら社会人が転職しやすいように、国は様々な補助をもうけてくれていることがあったりします。

 

例えば教育訓練給付金。

 

これは以下な補助金です。

 

教育訓練を受けるのに必要な授業料の一部を国が負担してくれる
 

この給付金を受け取るには「国が認めた教育訓練を受ける必要」があるわけですが、マッサージ学校の多くが、この給付金の指定校となっています。

 

※ただし、全ての学校が指定校となっているわけではないので、ホームページや問い合わせで確認してみて下さい。

 

この制度を使ってマッサージ学校へ3年間通った場合、120万円(+α)の補助が受けることが可能です。

 

その他、学校独自で補助制度を設けていることもあるので、興味がある方はチェックしてください。

 

⇒『専門実践教育訓練給付金!マッサージするなら知らなきゃ損(社会人限定)

 

 

【資格】マッサージ師になるには  終わりに

 

いかがだったでしょうか?

 

少しでも「マッサージ師になりたい!」「資格に興味がある」といった方の参考になれば幸いです。

 

このブログでは、マッサージ師にまつわる様々な情報を発信しています。

 

ぜひ他の記事も参考に、情報収集していただきたいと思います。

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