学校一覧を見ても、結局どこを比べればいいのか分からない。。。
これは、進学を考え始めた段階で多くの人がぶつかる悩みである。
実際、学校比較で大事なのは、最初から「どの学校が一番良いか」を決めることではない。
まず必要なのは、自分にとって何が重要な比較軸なのかを整理することである。
なぜなら、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の学校には、3資格をまとめて取れる学校もあれば、あん摩マッサージ指圧師に特化した学校もある。
さらに、昼間部中心の学校もあれば、夜間部を持つ学校もあり、学費の総額もかなり幅があるからである。
この記事では、前回の学校一覧記事を踏襲しつつ、「比較するときに先に決めておきたい軸」をチェックリストとして整理する。
読み終わるころには、学校資料を見るときの視点がかなり明確になるはずである。
まず最初に確認したいこと
3資格課程か、あん摩マッサージ指圧師単科か
最初に決めるべきなのは、何資格取りたいのかである。
これは最重要の比較軸である。学校を見比べる前にここが曖昧だと、比較表を作っても判断しにくい。
鍼灸あん摩マッサージ指圧師の学校には、
- あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の3資格をまとめて目指せる学校
- あん摩マッサージ指圧師のみを目指せる学校
ここで考えたいのは、「将来どんな働き方をしたいか」である。
鍼灸も使える施術者になりたいなら3資格課程が有力になる。
一方で、手技を中心に学びたい、資格範囲をあん摩マッサージ指圧師に絞りたいなら、単科校のほうが合うこともある。
チェックリスト
- 鍼・灸も使えるようになりたい
- 将来の就職先の幅を広く持ちたい
- 開業時に使える選択肢を増やしたい
- 逆に、まずはあん摩マッサージ指圧を中心に学びたい
- 手技に特化した環境のほうが自分には合いそう
上3つに多く当てはまるなら3資格課程寄り、下2つに強く当てはまるなら単科校寄りと考えやすい。
学費で比べるときの見方
「総額」だけではなく「別途費用」まで見る
学校比較で次に大きいのが学費である。
ただし、ここでやりがちな失敗は、パンフレットに大きく書かれた総額だけで判断することである。
実際には、学費にはかなり幅がある。
さらに重要なのは、教科書代、白衣代、実習用具代、同窓会費、後援会費、保険料などが別途必要になる場合があることである。
見た目の総額が近くても、最終的な負担は同じとは限らない。
チェックリスト
- 卒業までの総額を確認したか
- 初年度納入金だけで判断していないか
- 教科書代・白衣代・実習用具代を確認したか
- 同窓会費や後援会費などの別費用を見たか
- 奨学金、教育ローン、減免制度の有無を確認したか
学費を見るときは、「一番安い学校」ではなく、自分が無理なく通い切れる総額かどうかで見るほうが現実的である。
昼間部か夜間部か
通いやすさは学力や気合いより重要なことがある
意外と見落とされやすいのが、通学時間帯である。
学校によっては昼間部のみ、あるいは昼夜の両方を設けている。
昼夜の違いは、単なる生活リズムの問題ではない。
働きながら通えるか、家から通いやすいか、体力的に無理がないかに直結する。
どれだけ学校の内容が良くても、通い続けられなければ意味がない。
だからこそ、通学時間帯はかなり優先順位の高い比較軸である。
チェックリスト
- 仕事を続けながら通いたい
- 家庭の事情で夜間部が必要
- 朝が苦手で昼以降のほうが動きやすい
- 逆に夜は家を空けにくい
- 通学時間が長くなりすぎないか確認した
通学スタイルが生活に合わない学校は、早い段階で候補から外したほうが判断しやすい。
実技量と臨床実習で比べる
何をどれだけ練習できるか
資格の種類や学費に目が向きやすい一方で、卒業後の実力に直結しやすいのは、どれだけ実技を積めるかである。
学校によって、実技の厚さや臨床への寄せ方にはかなり個性がある。
ここは、パンフレットを読むだけでは分かりにくいことも多い。
オープンキャンパスや学校見学で、「何年次にどのくらい実技が増えるか」「外部実習はあるか」「患者対応の練習はあるか」を確認すると差が見えやすい。
チェックリスト
- 実技授業の時間数を確認したか
- 臨床実習があるか確認したか
- 学内実習だけか、学外実習もあるか見たか
- 手技重視か、学科重視かのバランスを見たか
- 卒業後に現場で動けるイメージを持てるか
「資格が取れること」と「現場で使えること」は少し違う。
この軸は、後悔しやすいポイントだからこそ先に意識しておきたい。
学校の雰囲気と指導スタイル
少人数か、大規模か
学校選びでは、数字では見えにくいが重要な軸がある。それが、学校の雰囲気である。
少人数制を強みとする学校もあれば、大規模で多様な学生が集まる学校もある。
少人数のほうが合う人もいれば、いろいろなタイプの学生がいる環境のほうが刺激になる人もいる。
ここは正解が一つではない。
チェックリスト
- 少人数で丁寧に見てもらいたい
- 質問しやすい雰囲気がほしい
- 同年代だけでなく社会人も多い環境がいい
- ある程度人数が多い学校のほうが刺激になる
- 国家試験対策で手厚く管理してほしい
この項目は、資料だけで判断しないほうが良い。
見学時の教員や在校生の雰囲気でかなり判断しやすくなる。
卒業後の進路で比べる
就職、開業、スポーツ、美容、介護との相性
学校を選ぶ時点で、卒業後の進路を完全に決める必要はない。
ただし、どの方向に広がりやすい学校かは見ておいたほうがいい。
学校によっては、スポーツやトレーナー分野との接続を打ち出していたり、医療・福祉系学科が併設されていたり、開業を強く意識した教育を掲げていたりする。
たとえば、
- 就職の幅を広く取りたい
- 将来は独立開業も考えている
- スポーツ分野に関わりたい
- 高齢者分野や介護分野にも興味がある
といった方向性があるなら、それに合う学校を選んだほうがミスマッチが少ない。
チェックリスト
- 卒業後はまず就職したい
- いずれ開業も考えている
- スポーツ分野に興味がある
- 高齢者や訪問分野にも関心がある
- 美容分野や自費施術にも関心がある
将来像がぼんやりしていても、「何はやりたくないか」まで分かるだけで候補はかなり絞れる。
最後に確認したいこと
比較表を作ると決断しやすい
学校比較は、頭の中だけでやると混乱しやすい。
おすすめなのは、候補を3校程度に絞って、同じ項目で並べることだ。
比較表に入れたい項目は次の通り。
そのまま使える比較項目
- 取得できる資格
- 3資格課程か単科か
- 昼間部・夜間部の有無
- 卒業までの総額
- 別途費用
- 実技量
- 臨床実習の有無
- 学校の雰囲気
- 通学しやすさ
- 卒業後の進路との相性
この10項目で並べるだけでも、かなり見え方が変わる。
「なんとなく良さそう」だった学校が、自分には合わないと分かることもあるし、その逆もある。
まとめ
学校選びで本当に大事なのは、最初から正解の学校を当てにいくことではない。先に比較軸を整理することである。
鍼灸あん摩マッサージ指圧師の学校は、3資格課程か単科か、学費、昼夜、実技量、学校の雰囲気、卒業後の進路との相性など、見るべき点が多い。
だからこそ、比較の物差しを自分の中で決めてから資料を見るほうが、学校選びはかなり進めやすくなる。
迷ったら、まずは次の順番で考えるとよい。
何資格取りたいか → 学費はいくらまで許容できるか → 通える時間帯か → 卒業後に何をしたいか。
この順で整理すると、候補校はかなり絞りやすくなる。
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