この記事では、指圧における「腹部掌圧」の方法について解説している。
腹部掌圧の方法
腹部掌圧は、内臓部位も意識しながら、「の」の字に掌圧していくことで排泄代謝を促す効果もある。
術者はクライアントの側方へ位置し、
術者の一側手(尾側手)を使って手掌圧を加えていく(クライアントの右側に位置する場合は、右手掌を用いる)。
右手掌を1点目心窩部(胃部)、2点目は臍部(小腸部)、3点目は下腹部(膀胱部)、4点目は右下腹部(盲腸部)、5点目は右季肋部(肝臓部)、6点目は左季肋部(脾臓部)、7点目は臍部の真横(下降結腸部)、8点目は左下腹部(S状結腸部)、9点目は下腹部(直腸部)、の順序で「の」の字型に1点圧3秒、9点3押圧する。
※持続圧の秒数はあくまで目安。
腹部掌圧のポイント
- 冷たい手で圧さないこと。
- 受け手の呼吸に注意し、吐いているときに圧していき、吸う時に圧をゆるめる。決して逆らわず、受け手が楽に呼吸が出来るよう配慮する。
- 痛いほど圧さないこと。そのためリズムを保って圧すること。筋緊張が強い時には軽く早めに繰り返し、ゆるんできたら、やや強め(痛みを感じさせない程度)にゆっくりと圧す。痛いほど圧したら緩むどころか逆に硬くなってしまう。痛みを感じる少し前で圧を緩めることが重要。
- 力を抜いて圧していくと、その辺の呼吸がつかめるようになってくる。強いコリほど柔らかく、決して痛くしないこと。そして根気よく繰り返すことがポイント。