この記事ではデルマトームの一覧を記載している。
分かりやすいようにイラストを活用しているので、ぜひ整理してみてほしい。
デルマトームとは
デルマトームとは「各脊髄神経が支配する皮膚感覚の領域(皮膚分節)のこと」である。
従って、表在感覚を評価することで、問題が生じている脊髄神経を推察するために活用される。
特に臨床+国家試験で押さえておきたいデルマトームは以下の通り。
C4 :肩鎖関節 | T10:臍部 |
C5 :三角筋 | L4 :下腿内側 |
C6 :母指・前腕尺側 | L5 :中趾 |
C7 :中指 | S1 :足部外側 |
C8 :小指・前腕橈側 | S2 :大腿後面 |
T4 :乳頭部 | S4・5 :肛門部 |
T8 :剣状突起 | ーーーーーーーーーー |
四つ這いのデルマトーム
四つ這いでデルマトームを観察した場合、縦ラインで観察できるため、合わせて観覧すると理解しやすいので添付しておく。
補足:頭・頸部の皮神経
補足として、頭・頸部の皮神経についても記載しておく。
三叉神経
- 第1枝(眼神経) :眼窩上神経・滑車上神経・外鼻枝神経
- 第2枝(上顎神経):眼窩下神経・頬骨側頭枝(頬骨神経)
- 第3枝(下顎神経):耳介側頭神経・頬神経・オトガイ神経
頚神経叢から出る枝
- 小後頭神経
- 大耳介神経
- 頚横神経
- 鎖骨上神経
大後頭神経は頚神経後枝である(⇔小後枝神経は頚神経前枝)。
いわゆる顔面神経痛は、正確には三叉神経痛である(イラストの様に顔面の知覚は三叉神経領域)。その中でも、特に上顎神経領域に発生することが多い。
ちなみに、「中硬膜動脈に沿って脳硬膜に分布する硬膜枝」は片頭痛に関与する。
臨床で特に重要な手・足のデルマトーム
特に臨床では、「上肢・下肢のデルマトーム」は、筋出力や腱反射とともに評価するのことが多い(椎間板ヘルニア・絞扼性障害などの評価に使う)。
具体的には以下の通り。
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