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奇恒の腑(胆・女子胞・脈・脳・髄・骨) | 臓象③

東洋医学

この記事では、臓象における「奇恒の腑(胆・女子胞・脈・脳・髄・骨)」について解説している。

 

目次

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奇恒の腑とは

 

奇恒の腑(きこうのふ)とは「骨・髄・脳・脈・胆・女子包」を総称したものである。

 

「奇恒」とは、普通とは異なるという意味で、形態上多くが中空でありと相似しいるが、機能面では飲食物を消化・排泄するための通り道ではなく精気を貯蔵する役割を担っており、の生理的特徴に類似している。

 

特徴は、基本的に他の臓腑と組み合わされることがなく、五行にも配属されず、濁物を貯蔵することもないということにある。

 

ここから先は、骨・髄・脳・脈・胆・女子包について解説していく。

 

 

前述したように、奇恒の腑は「基本的に他の臓腑と組み合わされることがなく、五行にも配属されない」というのが特徴となる。

 

しかし胆だけは、肝と対応して表裏の関係にあるという意味で、例外として位置づけられる。

 

胆が「奇恒の腑」に入る理由は「胆に貯蔵された胆汁は清浄で濁らず、したがって胆は濁物を貯蔵しないため」である。

 

奇恒の腑は、水穀と直に接することのない密閉した中腔器官である。従って(同じく腔の要素が強い)六腑と類似している。

 

「水穀の伝化」に関与するため六腑に属するが、精神活動にも関与する。つまり、胆は臓と腑の2通りの作用を持つため、奇恒の腑にも属している

東洋医学概論より引用~

 

女子胞

 

女子胞肝・腎と関係が深い

 

女性生殖器の働きを持つもので、腎気の影響をうけて機能する。

女子胞の生理機能は「月経と主ること」と「妊娠を主ること」である。

 

一定の年齢(14歳前後)に達すると腎の精気が充実し、天癸(生殖機能の成熟を促す物質)の作用によって女子胞から起こる衝脈任脈が盛んになって月経がはじまり、妊娠した際には胎児を保護し、養う働きがある。

 

 

 

は心と関係が深い。

 

脈は、営気と血を中に通し、脈外に漏れないようにして全身にゆきわたらせる。

※漏れないようにしているのは、気の固摂作用によるものである。したがって、脾の働きが弱まると出血しやすくなる。

 

脈の働きを主っているのは心であるので、心が異常であると脈も異常となる。

脈には内部の状態を伝える働きがあるため、体の内部の様子を探る方法である脈診を重要視してきた。

 

 

脳(=髄海)

 

脳(=髄海)心・腎との関係が深い

 

脳は、頭骨の中にあり、髄の大きなもの(髄海)で下は脊髄に連なる。

 

脳の発生には腎が密接に関係する。腎は蔵精の臓であり、その精が化生して髄を生じ、髄が頭蓋内に集まって脳を形成する。

 

脳は生命活動を主宰し、精神活動および感覚や運動を主るので心神の機能に含まれるため、心とも関係が深い。

 

 

髄・骨

 

髄・骨は腎と関係が深い。

 

髄は腎精より化生され、脳を滋養し、骨を強める役割がある。

髄は骨髄・脊髄・髄海(脳)がある。

髄は、脳や骨の滋養だけでなくを化生するという大切な働きもある。

 

骨は硬く強靭な性質により、人体を支えるという重要な働きを担っている。

内部は腎の精気から化生された髄で満たされ(髄の腑と言われる)、生長・発育をさせる。

このため、腎と密接な関係がある。

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