この記事では、「足の陽明胃経」の経穴である『乳中(にゅうちゅう:ST17)』について解説している
『乳中(にゅうちゅう)』の概要
『乳中』の概要は以下になる。
部位
- 前胸部
- 乳頭中央
取り方
- 膻中(任脈)から第4肋間に沿って外方4寸。
- 乳頭線上、乳頭部中央に取る。
ただし実際の胸郭は3次元的なので、以下の様に経穴はズレている。
解剖
- 大胸筋・小胸筋(内側・外側胸筋神経)
- 肋間神経(前皮枝・外側皮枝)
- 胸肩峰動脈・肋間動脈
補足
第4肋間のラインにある経穴まとめ
第4肋間の高さには前正中線から膻中(任脈)、神封(腎経)、乳中・天池(心包)、天渓(脾経)、輒筋(胆経)、淵腋(胆経)が並ぶ
※胸骨上(前正中線上)に位置する膻中も含む
注意点としては以下の通り。
- 『第4肋骨』とは「第4肋骨と第5肋骨の間」を意味する。
- 胸郭は立体構造をしている(丸みを帯びている)ので「見た目」と「実際の経穴同士の距離(触診時の距離)は異なる。
- 肋間は前方より後方の方が高い。
- 上記を踏まえて、必ずしも各経穴が同一ライン上に並んでいるわけではない(少しづつズレている)
関連記事
以下は、『足の陽明胃経』の一覧が掲載された記事になる。
『乳中』以外にも様々な経穴があるので、ぜひチェックしてみてほしい。
以下は、全ての経絡を一覧にした記事になる。
経絡の全体像を把握したり、各経穴へアクセスするには最適の記事となっているの、興味がある方は観覧してみてほしい。