ラックマンテスト・前方引き出しテスト【膝関節の検査】

整形外科 - 徒手検査法(整形外科)
ラックマンテスト・前方引き出しテスト【膝関節の検査】

この記事では前十字損傷の評価として以下について解説していく。

  • ラックマンテスト(Lachman test)
  • 前方引き出しテスト

 

前十字靱帯損傷テストの方法・陽性所見・解釈

 

前十字靱帯損傷テストの方法は以下の通り。

 

方法①ラックマンテスト

ラックマンテストの方法は以下になる。

  1. 患者は背臥位。検査側の膝関節を軽度屈曲位(15〜25°屈曲位)とする。
  2. 検者は、一側手で大腿骨を外側から固定し、反対手で脛骨近位部を内側から把持し、軽度外旋位(下腿外旋位)にする。
  3. 検者は、脛骨を他動的に前方へ引き出す力を加える。

 

以下はラックマンテストの動画となる。

 

方法②前方引き出しテスト

前方引き出しテストの方法は以下になる。

  1. 患者は背臥位。検査側の股関節45°・膝関節を90°屈曲位で「膝立ち位」にする。検者は、この下肢が伸展してしまわないように、ストッパーとして自身の殿部を足部に押し当てておく。
  2. 検者は、両手で脛骨近位部を把持する(両母指を脛骨前面・他の4指が脛骨後面に当てる)。
  3. 他動的に前方へ引き出す力を加える。

 

以下は前方引き出しテストの動画となる。

 

陽性所見

  • 健側との比較で、前方移動増大
  • エンドポイントが不明瞭

 

解釈

前十字損傷を疑う。

 

前十字靭帯は「脛骨の前方への移動」を制動しているため、損傷すると制動できずに前方へ動いてしまう。

これを活用したテストがラックマンテスト・前方引き出しテストである。

 

 

その他のACL損傷テスト

 

その他のACL損傷テストとしては前方引き出しテスト・ラックマンテストがあり、以下の記事で紹介している。

⇒『ピボットシフトテスト【膝関節の検査】

 

 

関連記事

 

以下は「膝関節疾患」について言及した記事となるので、合わせて観覧すると理解が深まると思う。

⇒『【疾患まとめ】膝関節の疾患

 

以下の記事では、徒手整形外科的テストの一覧をまとめているので、合わせて観覧してみてほしい。

⇒『【まとめ】徒手整形外科的テストを整理しよう

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