この記事では『グラスピングテスト(grasping test)』について解説していく。
グラスピングテストの方法・陽性所見・解釈
グラスピングテストの方法・陽性所見・解釈は以下の通り。
方法
- 患者は背臥位。
- 検者は母指で大腿骨外側上顆の上を通る腸脛靭帯を触知する。
- 検者は外側上顆より2~3cm近位で腸脛靭帯に圧迫を加えた状態(外側上顆に圧迫を加えるわけでは無い)を維持しつつ、膝関節を屈曲位から伸展させる。
陽性所見
- (外側上顆部ではなく)圧痛部位に疼痛がある。
- あるいは疼痛のため伸展できないこともある。
解釈
腸脛靭帯炎の可能性が示唆される。
その他の腸脛靭帯(+大腿筋膜張筋テスト)
その他の腸脛靭帯(+大腿筋膜張筋テスト)としては「オーベルテスト」が挙げられる。
オーベールテストに関しては以下の記事で解説しているので合わせて観覧してみてほしい。
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腸脛靭帯炎は、ランニングのように膝屈伸運動を繰り返し行うことによって、腸脛靭帯が大腿骨外側上顆と摩擦し、炎症(滑膜炎)を起こす。
その結果、大腿骨外側上顆周辺に限局した圧痛が出現する。
以下は腸脛靭帯炎についても言及した記事となるので、合わせて観覧すると理解が深まると思う。
以下の記事では、徒手整形外科的テストの一覧をまとめているので、合わせて観覧してみてほしい。